コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

いっつぁ、カルカァァァァァァァァアァァァッァロッ!!(黙

あかくそまれとぉー、きーりさくぅー、たましいぃー!
あれるかぜのはてにっ、しーんじっをー、ただぁー、ささげったっまっえっ!
ってことでちゃーっす、コネクトにごっざいまーす。歌詞はうろ覚えにつきご了承をw


今回歌った曲:聖痕のクェイサー「Errand」



さーて、今回からいよいよ「カルカーロの戦士たち」のリメイクが始動いたします!
題名はズバリ、「カルカーロ第1章 デュアルフェイス」!
デュアル=二つの、フェイス=顔ということで二重人格をテーマにしているように見えますが、実際は
「コクト」と「アハト」の二つの視点から物語を進める、という意味合いで上記の名前といたしました。


また、話の大筋自体は変更いたしませんが、リメイクするに当たっていろいろと設定を再構築します。
具体的には
・コクト、リクウの学生設定をなくし、アークスの同期として再設定
・クルーニクスメンバーを6人(コクト、アハト、チアキ、ユウナ、アリサ、リクウ)に変更
・コトミ、及びちらっとだけ登場したシオンさんはまるっと削除
・アタック・シップの設定を削除し、鋼鉄の瞳に登場した「クォートライ号」が建造中という設定に変更
・リメイク前は(本編だけ見た場合)唐突に出てきた「ハウンド」の設定を初期から適用
・アハトの市民名を「印野トウア」から「印野エイト」に変更
などなど。
ほかをあげたら細かいのがたくさんあるのですが、面倒なので割愛しますw



では、長話も癪なので本編……の前に、まずは第0話をごらんあれ!


*********


#00 二つの目


久しく、俺は夢を見た。
それもただの願望なんかが叶った夢なら良かったのだが、それが昔のイヤな思い出だから胸糞悪い。
なので、気晴らしもかねて昔話をするとしようか。


それは五年前の話。その日俺たちに転機が訪れたのが、ひとえに「奴ら」のおかげだと思うと皮肉な話でもある。


当時俺は「海賊」という、このハイテク時代には不釣合いな生業を持っていた。
さまざまなオラクルや私用船、果ては同業者の船まで何でも手を出す、見境無き海賊として。
そんな生業を持つ俺には、頼れるパートナーがいた。歳が6離れた女だったものの、頼れたことには変わりない。
そして彼女と出会ってから、その能力に舌を巻くことが何回あったかはもう覚えていない。
彼女の持つ能力に助けられたという事実は、その日も例外ではなかった。


彼女の持つ力が、ある強大な存在を観測したのは、それから数分後のことだった。
海賊としてかなり暇をもてあましていた俺たちは、興味と懸念からその存在を追うことにする。
その存在が行く先には、ひとつの大型船団が存在していたのだ。それが名も知らぬ新鋭船団なら、
すぱっと無視……するどころか、混乱に乗じて略奪を行っていただろう。
しかしその船は、不思議な力を持つパートナーの、生まれ故郷でもあった。名を「カルカーロ」。


追いかけっこは熾烈を極めた。
俺たちの船が追いついたと思えば、その強大な存在から尖兵が送られてきて、その度に迎撃する。
そんないたちごっこを続けるうち、存在はとうとうカルカーロ外縁宙息へと到達し、何かを吐き出した。
それきりその存在はどこかへと飛び去ってしまったが、吐き出された黒き尖兵たちはカルカーロへと歩を進める。
妙な義務感と悔恨を残したくない心情から彼らを迎撃しようとして、何度警備船に引っかかったことか。
結局最後は脱出ポッドを使った強行突破で強引に警備 (とついでに市外防護シールド)を突き破って、
ようやく降り立てた市街地はすでに町ではなかった。


一言で形容するならば、それは「ただの瓦礫」と形容するにふさわしい光景だったと、今でもそう思う。
360度どこを見回しても、ひどい有様だ。そこかしこで尖兵の蟲共が殺戮を繰り返し、そのたび赤が舞う。
巨大な蟲が腕の鎌を一薙ぎすればたちまち烈風が起こり、その度灰色が舞う。
そんな光景を見て、俺の胸中には激しい憎悪が生まれたのだ。
まさか、自分たちがよく繰り広げる光景を見て憎しみを抱くとは、と当時は思ったものだ。
これきり海賊からは足を洗うか。そう決意しながら、俺とパートナーは動き始める。



数時間も戦闘を続ければ、連中も少しは引っ込んだ。
その隙にこの連中の親玉たる大型を探し出すため、俺たちは必死の形相で瓦礫の道を疾駆する。
すぐに見つけられたのは、僥倖以外の何者でもなかっただろう。
見つかったのは巨大な四速歩行の蟲状生物「ダーク・ラグネ」。巨大な鎌を振り下ろす様は、正に死神と
形容するにはふさわしい光景だ。


そしてラグネを発見した俺たちは、次いでその巨躯の前で人だった物に囲まれながら茫然と立ち尽くす少年を発見する。
格好を見るかぎり、どうやらカルカーロ所属のアークスで間違いないらしい。その少年の手からは
ガンスラッシュの一種「ガンホーク」が投擲され、ブーメランのように弧を描く刀身がラグネのコアを叩く。
攻撃に気づいたらしいラグネの鎌が振り上げられると同時に走りこんだのは何故か。それは今でも思い出せない。
だが、俺は結果としてその少年を救うことになる。長年単独で海賊業を生業にしていた俺にしてみれば、
ラグネ程度いとも容易く倒せたのだ……がしかし。
しかし、その時にパートナーへと向けた指示が過ちだと気づいたときには、もう遅かった。
連中の思念を読み取れる力を持った彼女に思念解析を依頼したところ、突如異変が生じる。
華奢な体を弓なりに反らせ、悲痛なまでの悲鳴が響いたのだ。


悲鳴が止んだころには、彼女はそれまでの彼女ではなかった。
近くに先刻の巨大な存在があったことから、彼女の頭には通常と比にならない負荷がかかり―――結果、
彼女の脳からは大半の記憶が吹っ飛んだ。
唯一俺のことを覚えていたのは、もしかしたらこんなことをさせた俺への自責を促すためのものだったのだろうか。
最終的にダーカー共を撤退させてから、俺は改めて海賊業から足を洗うことにしたのだ。



そして、俺は今ここにいる。自らの手で救ったカルカーロに、その地を守るアークスとして。
市民の命を―――仲間の命を守り、それにより罪の清算をするべく。



* * * * * *


ひとつ、昔話をしよう。
といっても、俺はまだ齢(よわい)17なので、大それて昔の話だというわけではない。


それは、俺がこの町にきてから3年ほど経とうとした頃だったか。
当時まだ12だった俺は、鳴り響く警報に叩き起こされた。
大慌てでアークススーツを着込み、宿舎の部屋からブリーフィングルームへと直行する。
そこで告げられたのは、俺の―――否、人類の仇敵とも呼べる連中が、市街地に侵入したという事実と、
それを全力で迎撃せよというひとつの任務だった。


俺は過去に二度、ダーカーによって窮地に立たされた経験を持っている。
一度目は、まだ幼いときに暮らしていたというおぼろげな記憶しかない場所、惑星アクセシアで。
その当時、惑星アクセシアではヒューマン、ニューマン、キャストに加え、当時から人類に敵対的な謎の生物群「ダーカー」が
世界の覇権を握るべく、大規模な戦争が勃発していた。
条約や協定などという生ぬるいものは意味を持たず、ただ強者が弱者を挫くためだけの人類史上最悪の戦いには、
当時から「ただの破壊兵器」として蔑まれる核兵器さえも、積極的に投入されたという。
先述のとおり記憶はおぼろげにしか残っていないものの、ひとつの出来事だけははっきり覚えている。
俺の住む町に押し入り、ただ破壊と殺戮の限りを尽くしては去ってゆく黒い蟲。
そんな最中で一振りの長い居合刀を閃光のように振り、黒い濁流をバッサバッサと切り捨てていく男の背中だけは、
今もこの脳裏に焼きついて離れることはない。
そのとき戦っていた男はアクセシア戦争を止めた英雄「マークゼクス」本人だと知り、驚愕したのは別の話。


二度目はフリーの賞金稼ぎとして働いていたころ、今度は賞金稼ぎたちの拠点でもあるオラクル船団「ミカエル」が
大規模なダーカー軍の襲撃にあったときだ。
当時は賞金稼ぎとしてまだ駆け出しだった俺が―――俺だけが生き残れたというのは、僥倖以外の何者でもなかった。
市街地が戦闘圏へと変貌し、人々が逃げ惑う中、俺は連中の砲撃型から放たれた凶弾に倒れる。
それが幸いして、続くレーザーの第二波を避けることができたのだが、その砲撃がよもや逃げる人々を真っ二つに
するとは思いもしなかった。



仲間を、友人をもう失いたくない。その思いが高じて、俺はアークスとしてこのカルカーロに配属されることとなる。
だが、アークス候補生からようやく正式アークスとなった俺の初陣は、悲惨極まりなかった。


仲間の怒号、響く銃声、灰色の空間をかける色とりどりの光芒と、出血にも似た黒い者の悲鳴。
凄絶な戦闘は熾烈を極め、どこまでも終わりのない無限の戦闘が続くように錯覚した当時の俺は、第二波の後から続いて
地表に降り立った、その巨躯に目を奪われた。
―――そのときに始めて、大型ダーカーの一種「ダーク・ラグネ」に遭遇した。
勇ましくも禍々しい巨躯から放たれる攻撃の数々は、その一撃だけでアークス数十人を屠るほどの威力を秘めている。
大鎌が空間を薙ぐ度に、仲間たちは紙切れのごとく吹っ飛び、地に塗れた体を砂埃にまみれた地面に打ち付ける。
その足が大地を踏めば、直下にいたアークスは跡形も残らず踏み潰される。
もはやそれは戦闘とは言えなかった。この目から見ても、だれの目からみても、それは単なる蹂躙に過ぎなかった。
またしても最後に残ったのが俺だけだったのは、皮肉な話だった―――いや、実際は方々で戦うアークスもいるにはいる。
しかしそのとき、周囲には血濡れの肉塊以外に何もなかった。
もはや生き残る気はない。本能からそう知覚した俺は、せめてもの抵抗を試みる。
当時愛用していた武器、ガンスラッシュカテゴリのひとつ「ガンホーク」を投げつけて、高所にある弱点部を
刺激してやろうという単なるいたずら心は、結果として俺を助ける。
鎌に薙がれ、胴を二つにしようとした俺を救ったのは、颯爽と現れたある一人の男だったのだ。


彼は、手に持った大降りの鋼鉄剣「ザンバ」と、ガンスラッシュの礎となった伝説の名器「ガンスラッシュゼロ」の二刀流で、
それこそ蹂躙と呼ぶにふさわしい鬼神のごとき活躍を俺に見せ付けた。
その技の切れと言えば、おそらくカルカーロ所属のアークスたちでは遠く及ばないとうっすら悟ることができるほど。
最終的な顛末は、彼の仲間と思しき女性に避難を促されてわからなかった。
一説――もっとも浸透している説によれば、彼がダーク・ラグネと呼ばれる大型ダーカーと相打ちになったとされている。


だが、それはおそらく間違いだろう。
あれほどの技量と、ザンバ、ガンスラッシュゼロを両方操りる腕前……なにより、その全身からみなぎるオーラが
俺の心にそう知覚させる。そして、ともすれば近くにいるかもしれないというある種の確信も。
……といっても名前はわからないし、そもそもその男が今この町にいるかどうかもわからない。
お礼を言いたいという気持ちもあったが、それを言ってどうなるのか。最近はそれさえ疑問に思う。


だから今俺は、彼に助けられたこの命を、誰かを助けるために使っている。
この広い宇宙に敵対種族がどれだけいるかは想像もつかないが、そんなことで怖気づいては意味がない。
俺は進む。まだ見ぬ強敵から仲間を、町の親しい人たちを守るために。
今はまだその力が弱くとも、いつか。


―*―*―*―*―*―*―


「さぁて、とっととロックベアを叩きのめすぞ!俺に続けぇぇ!!」
「「「おおおーっ!!」」」
俺たちのパーティのリーダーが威勢よく声を張り上げると、俺含む残りのメンバー5人もいっせいに唱和する。
まだまだ俺は力不足で、いまはむしろ守られているといっても過言ではないだろう。
だがそれでも、俺はいつか―――。


心中で決意を確固たる物とし、俺は仲間に続いてキャンプシップのテレポータルへと身を躍らせた。



* * * * * *


新光暦238年。
人類史上最悪の覇権争いである「4種族世界大戦危機」が終結して15年が経過し、その傷跡も癒えた世界。
合いも変わらず、人類の移民船「オラクル」は、広大すぎる宇宙空間を駆け抜けている。
行く先に何が待ち構えているかは、誰も知らない。それゆえに、人々は新天地を求めて宇宙をあてなく彷徨う。


これは、そんなオラクル船団のひとつ「カルカーロ」でおきた事件を発端とした、少年たちの戦いの記録。


*********
お・わ・りぃ!
いやー、原作があるとリメイクって楽ですねw


前身作である「カルカーロの戦士たち」は、原作が俺とのたまっておきながらほぼアハト氏に任せきりになっていました。
その影響で、ハウンドやハイヴの設定なんかが唐突に出てきたのは自分のせいです(-д-;)ヒデェ…
そんなわけでちょこっとずつ後悔の念が溜まっていき、最終的にこうしてリメイクする運びとなりましたw
新規文章を追加して原作にテコ入れするだけでもよかったんですが、それだとなんだかただのつけたし作品になってしまうなぁと
考えた結果、一からの作り直しと相成った経緯があります。


今作は最近流行の「ダブル主人公」という形をとっており、一人はコクト、もう一人はアハトとなっています。
基本はコクト視点で進行(リメイク前と大筋が同じ)し、要所要所でアハト視点(アハト氏のスピンオフ)で進行させる
というスタンスを取る予定です。
自分でややこしくした設定を消化しきれるのか、どの小説でもはなはだそれが疑問ですw


では今回はここまで。
またあいませうー ノシ