コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

アイデアが浮かぶ法則性w(風)

やっぱり普段どおりのこんちわー、コネクトですーw


さていきなりですが、コネクトが小説のアイデアを思いつくのには一定の法則性があるようなんです。
どうにも、一つを連続で書き上げることは無理なようでして、大体
A思いつく→Aネタが切れると同時にBのネタが思いつく→B,C,Dと以下ループ
ってな感じの順番で思いつくんです。
ですので、いったん更新が停止したやつは長いこと無いと思ってください(:´Д`)
ま、そんなわけで風といっしょに、久方ぶりすぎる第2回行ってみましょう!!



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#2 旅路の必須項目



現在の季節は言うところの夏。外では朝から日差しがさんさんと照りつけている。
といっても、トルータの町があるこの地方は基本的に夏でも涼しい位置にある。
故にケイは、今日は暖かくなるといいなあ、なんてことを考えつつ、朝食のスープを飲んでいた。
ちなみに、向かいの席に座っているはずのコクトは現在部屋でグースカ寝こけている。
そのうち降りてくるだろうと割り切り、ケイ一人で食堂に来ていた。


やがてケイが朝食を終えようかというころに、ようやくコクトは起床したらしい。
寝ぼけ眼をしぱたたかせ、1段飛ばしで階段を降りてくる。
「おはようございます、コクトさん。ずいぶんと遅かったですね?」
「おはよーさん……いや、俺はいっつもこの辺に起きるんだ。メグには悪いが、時間は
合わせられそうにないな」
がりがりと頭を引っかきながら、コクトは向かいの席にどっかと座り込む。
大あくびをかましつつ、コクトが問いかけてきた。
「…で、ケイはこの後とかの予定考えてある?」
水を口に含みつつ、んーと唸る。
「………旅の目的とかは一応考えてあります。でも、それには渡海しなきゃいけないんで……
まずは資金稼ぎ、ですかね」
自分流に考えた結果、資金稼ぎの考えに至った。コクトのほうはというと、
届いたサラダをバリバリと元気そうに噛み砕きつつ「にゃるふぉご(訳:なるほど)」と発音した。
「……けー、ドレッシングが辛いこと。…そだな、俺も資金稼ぎにゃ賛成だ。
一応俺も渡海目的でここに来てたからな」
内心でですよねーと返した後、ケイは稼ぎのあてを考えてみる。
メジャーなところではここら辺一帯の出店でアルバイトすることがあげられる。
しかしほとんどの店は一人で人手は足りていそうなので、とりあえず保留。
次に思いついたのは賞金首の捕獲だが、これはよほど運がよくなければできないものだろう。
ケイが悩んでいると、目の前でのんびりチキンステーキをかじっていたコクトが口を開いた。
「……俺にあてが一つある。言うほど大量ってわけじゃないが、まあまあはそこで稼げると思うぜ。
どうだ、行ってみるか?」
いつからこのトルータにいたのかはわからないが、コクトにはあてがあるらしい。
自分が思いついたものはどうにもしっくりこなかったので、ケイは頷いた。
「おし、決まり…はいいけど、ちーっと待ってくれ。まだ食いきってねえ」
続くコクトの一言にはこけそうになったが。





その後、二人でそろってチェックアウトした後、コクトの案内でケイは
古めかしい建物の前に立っていた。
「ここですか?……何なのか想像つかない」
「そらまそうだろうよ。普段はこうしてフツーの場所にしか見えないからな」
笑いつつ、コクトが正面の両開きドアを押し開ける。
すぐ目に飛び込んできたのは、広いロビーだった。ものでごった返しているように見えない程度に
バランスよく配置されている調度品の数々からして、何か銀行のようなものだろうか。
少し考えていると、コクトが正面のカウンターに歩き始めた。ケイも後を追う。
「いらっしゃいませ。…コクト様ですね、今日はどのような用事で?」
カウンターに立つ女性が、コクトに問う。
「えーと、新規会員の登録をお願いしたくって」
「はい、会員の登録ですね。…こちらの方ですか?」
「はい。……ケイ、紹介するよ。ここは『トリップスギルド』。簡単に言えば、旅少年や他の旅人たちが
サポートを受けるための施設だな。最近設立されたから知ってる人はあんまいないな」
トリップスギルド。つまりは「旅人たちのギルド」と言ったところだろう。
ケイにも聞き覚えがなく、初の来訪となる。
「じゃ、ケイ。ここにサイン」
「あ、はい」
コクトに促され、ケイは差し出された書類にいろいろな事項を書き込む。
名前、性別、得意武装、特技など一通り全てに書き込み、もう一度スタッフに手渡す。
「…日野恵様ですね。では、本人認証のためにこちらのギルドカードをお渡ししておきます。
以降は、各地のギルド全てにおいて、全ての施設が利用可能となります」
説明を受けつつ、ケイはものめずらしげにカードを眺める。
「じゃ、さっそくですがなにか依頼は来てますか?できれば、いい具合に資金をもらえるのを」
「依頼受注方式は先日より変更になりまして。そちらの依頼掲示板よりご確認いただけます。
受注される依頼の用紙を、当カウンターまでお持ちください」
「あー、はい了解」
会話を終えると、コクトはさっさと掲示板のほうにいってしまった。ケイがあわてて後を追う。


十分後。
「ん〜〜…………どれもいい額だなぁ。メグ、そっちはいいのあるか?」
二人は手ごろな依頼を探していた。ぎゅんぎゅん目線を変えるコクトに対し、ケイは一つ一つのんびりと、
そしてじっくりと依頼を吟味していく。
ふと、ケイの目がある一枚の依頼用紙に留まった。コクトの腕を突っつき知らせる。
「んあ?…………原生サルの駆逐かあ。…んっ!褒賞金5千?!……飛びぬけてるじゃねえかぃよし!」
早口で独り言を呟くと、すぱっと依頼用紙を引き抜いた。そのままカウンターまで持っていく。
「…………コクトさんって、以外にがめついのかなぁ……」
一連の動作の速さに、ケイが思わずそんなことを呟いたのだった。





その後、草原地帯。
ケイが来た方向とは90°違う方角にある草原でひとつ、渇いた音が響いた。
「…あめぇーよ、原生ザルクン。人間にゃ遠距離武器があるんだよ」
しとめられた原生サルに向けて、コクトがそんなことを呟く。
その一連の様子を見て、ケイが問いかけた。
「あの、それってなんですか?」
コクトが攻撃手段に持っていたものは、ケイにはまるで見覚えのないものだった。
全体的な特徴は、矢を撃ち出す「ボウガン」によく似ている。が、発射されるのは鉛の弾。
さらにいえば、ボウガンよりもよっぽどコンパクトなものだった。
漆黒に輝くその姿は、まるで死神の武器かのようだ。
「これか?」といい、コクトが手に持つ謎の武器を振ってみせる。
「…あー、そうか。こっちの大陸にはまだ普及してなかったのか」
失敗したかなぁ、みたいなフリをはさみつつ、コクトが説明を始めた。
「こいつは『銃』っていうんだ。基本構造はボウガンとかと大差ないんだけど、こいつは弦の反動じゃなくて
火薬……これに入れる場合は炸薬って言ったほうがいいかな。それを使って撃つんだ」
火薬を使う武器といえば、ケイには手榴弾くらいしか思いつかない。
考えた人はどういう思考の持ち主だったんだろう、などと見当違いの方向に思考をめぐらせながら、コクトの説明に聞き入る。
「で、撃ちだされたときに弾丸が回転する仕組みになってるんだ。ネジの要領で貫通して、さらに傷口を抉るから、
通常の矢とかよりは遥かに高い威力を発揮できるんだ。…まあ、整備に時間がかかるのが欠点だけどな」
「その、銃って種類があるんですか?さっきの話に、麻酔弾とかりゅ、榴弾?とかがあるって…」
話に出てきた弾の種類に着目し、ケイが質問する。
「ああ。銃って一口に言っても、種類はかなりの量があるんだ。俺が持ってる『ハンドガン』以外にも、弾を連射できる
ライフルとか、精密射撃が可能なヤツとか……。あと、爆弾を撃つ銃もあるぜ。『バズーカ』って言うんだ」
「ふへぇー…いっぱいあるんですねぇ」
疑問が解消されたことでほぅと息をついた矢先、茂みの中から新たに原生サルが飛び出してきた。
「おっとぉ!」と一言あげるが先か手が先か、コクトの持つ銃が閃いて3発の弾丸を撃ち出す。
ドッ、ドッ、ドッ!と立て続けに鈍い音を鳴らし、3度の攻撃をいっせいに受けたサルは
どぅっと抵抗もなくくず折れた。
「おぉーっ」と感嘆の声を上げるケイに、コクトばっちりドヤ顔。
が、その背後にいたサルには気づかなかったようだった。




「ふぅっ。……えーと、大丈夫ですか?コクトさん」
「……いや、うん、大丈夫だけど大丈夫じゃない。死んだ、うん」
完璧な海老反りの体勢で、コクトがうめく。
背後から思い切り後頭部を殴り飛ばされ、挙句ドロップキックをもろに食らったコクトはあっけなく吹っ飛んでしまった。
やむなくケイがダガーで応戦、コクトを心配しつつ戦闘した結果なんとか勝利できたのだった。
「ぃよっと……すまんな、迷惑かけて」
「いえいえ、ボクも頑張らないとですし」
ひゅんっ、と風きり音を鳴らしながら、ケイは黒い刀身のダガーを腰の鞘に収めた。
同時にコクトもがばっと起き上がり、ぶるぶると首を振って気を取り直す。
「ええいくそ、やっぱ銃だけじゃどーにもならんかぁ」
「みたいですね。やっぱり、遠近を使い分けて戦う必要がありそうです」
だな、と小さく同意し、依頼達成の条件となる原生サルのキバを剥ぎにかかる。
子ぶりながら鋭利な牙は、人間には十二分に脅威になりうる殺傷力を秘めている代物だ。
手を怪我しないように気をつけながら、ケイとコクトはキバを規定数剥ぎ取った。
「よし、これでいいかな」
「こっちも、規定数集まりましたよ」
「オーケー。そんじゃ、帰るとするかーっ!」
うーんと大きく伸びをして、コクトが街の方角に向かい歩き始める。ケイが懐中時計を確認すると、もう既に
昼の2時近くになっていた。依頼を受けたのが9時あたり、移動に1時間弱費やしたことを考えると、
休憩込みで実に4時間も戦闘を続けていた計算になる。規定量を上回る量が手に入ったのも頷ける。
とはいえ、余分に集めた物品は無駄になるわけではない。優秀な素材は生活用品にもなるし、
なにより多く持っていった分報酬が上乗せされるのだ。
体力を使わない遠距離攻撃の手段を持っていた分コクトの方が多く倒していたが、今回は二人で
報酬は山分けになっている。どのくらいがもらえるかわくわくしながら、ケイはコクトの背中を追った。


―*―*―*―*―*―*―


「では、こちらが基本報酬になります。それと、こちらが上乗せ分の報酬です。お確かめください」
基本報酬の5000クロム(クロムは世界共通単価)と、上乗せ分が二人分合わせて3200クロムが
受付の女性から渡された。ケイとコクトは揃って一礼し、連れたってギルドを出る。
「いやぁー、儲けた儲けた!」
「すごい量ですねぇ……。ギルドって太っ腹なんですね」
意気揚々なコクトに、ケイが苦笑をもらす。
「まあな。ギルドの依頼は人の役に立つ仕事ばっかりだし、今回みたいな駆除は一般人への被害を減らす意味もある。
ギルドの連中もはずんでくれるものさ」
コクトが肩をすくめて笑う。
「…さて、メグには悪いんだが、ここで山分けをさせて欲しい」
と、コクトが唐突なことをいってきた。
いきなりふられたため、ケイも面食らう。
「え?…なにか急ぎの用事でもあるんですか?」
「あぁ……今日の船を逃したら、来週まで定期便が出ないんだ。もうかれこれ1ヶ月滞在しちまったからなぁ。
そろそろ出発しないと、目標が達成できないんだ」
トルータの町の定期便は多いが、そのほとんどが週一運行だ。
ケイも定期便の一つに乗り込むつもりなので、コクトが急ぐ気持ちはなんとなくわかる気がする。
「わかりました。…じゃあえーっと、二人分合わせて3200クロムだから、1600クロムづつですね」
先ほど受け取った報酬を大まかに分け、半分をコクトに手渡す。
「これでOKです」
「おう、サンキュ。…んじゃ、ここでお別れかな」
なんだかんだといって、この二日間はコクトにお世話になっていた。短い付き合いでも、不思議と感慨深くなる。
「はい。…またいつか、どこかの町であいましょう。……あ、そういえば」
踵を返そうとしたコクトを、ケイが呼び止める。
「…コクトさんの目的って、なんですか?」
旅少年の面々は、ほとんどが目的を持って旅をしている。
一年間という限りある年数の中で出来ることは、見積もってもそう多くはない。
「…俺の目的はな、世界中の町を訪れてみたいんだ」
だから、大方の旅少年の目的はコクトのいうとおり「世界を回りたい」というのが一般だ。
そんなことだろうな、とケイは考えたが、続くコクトの一言がケイの興味をそそった。
「あと、俺は船を手に入れたい」
「…船?なんでですか?」
ケイの問いかけに、コクトが再び苦笑する。
「いやぁ、こんなこというとただのカッコ付けだろうと思われるんだろうけどな。
…俺、小さい頃から海賊になるのが夢だったんだ」
「海賊……」
「ああ。…俺、小さい頃に海賊に助けられたんだ。だから、俺は彼みたいな…人を守る海賊になりたいんだ」
一般的に海賊といえば、略奪行為を行う海のならず者として認知されている。
正義の海賊になるというのは、おそらく並々ならぬ苦労があるだろう。
それでも夢を追い続けることは、もしかしたらケイにはない素質なのかもしれない。
「…頑張ってくださいね。ボク、応援してます」
「おう、サンキューな!」
だから、ケイは少年を鼓舞する。その導へとたどり着けるように。
目の前にいる夢を掲げた少年も、満面の笑みを惜しげなく浮かべて応答した。
「そんじゃまたな、ケイ『ちゃん』っ!お前も、頑張って目的を果たせよなーっ!」
格好良く女性呼びを強調した後、彼は颯爽と雑踏の中に消えていった。
小さい頃以来の置いてけぼりを食らった感覚を感じながら、ケイは一人呟く。
「……最後まで掴みどころのない人だったなぁ、ホントに」
しばらくその場に立ち尽くし、ケイは去った少年の顔を脳裏に思い浮かべる。
少しの間そうしたあと、勢いよくケイは顔を上げる。
「…よし、ボクも頑張らないと!」
元気よく声を上げた後、ケイは港に向かって歩き始めた。


太陽は傾きを大きくし、町を、人を、大地を赤く染めていく―――


*********


しゅーりょーっ!
いやー、冒険活劇は始動の部分が難しいw


今回で港町編は終了し、コクトが離脱します。
次回はつなぎ回として「船上編」となり、新たに二人の仲間が加入いたしますー。
日記の通りコネクトのほかの小説からひっぱり出すんですが、すごく見つけにくいよっ!
ちなみにヒントは山羊が入った名前。さらにいうと繋録ぅ!


ちなみに、本編中でコクトが使用した銃はオーダーメイドのもので、本人は「エアリアルイーグル」と
呼んでいます。といってもデザートイーグルの外見を変えて反動を抑えただけというw
あと去り際に「ケイちゃん」と呼んでいますが、別にコクトが女の子と間違えていたわけじゃありません。
そもそも1話で旅少年と見抜いた時点で男なのは確定してますから間違えようもないw
アレは本人なりの寂しさ紛らわしなんです。


さぁて次回の3話なんですが、実は既に完成してます(何
といっても学校に持ち込んでるちっちゃいノートに書いた奴なんで、公開するのはまだもうちょっと後ですがねw
そんなわけで今回はここまで!
また次回あいませうー ノシ