コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

学園天国繋録Complete、第2回っ!

きみのとーなりっ、たたかうーたびぃ、うまれかーわーるぅっ、
めーにーみーえぬぅ、スーピーード、こえてくぅ、モーショォン!
っちゅーわけでセイヤー、コネクトですー。


今回歌った曲:仮面ライダーカブト「NEXT LEVEL」


さて、繋録Compiete第2話のテーマですが、
「戦う理由」としてみます。
本編で2話付近から登場してるのにあまり出番のないある人物の独白になる…かもw



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0-1話 いつか見た夢


「ただいまぁ」
無人のマンションの一部屋に、一人の少年の声が響く。
彼の名はソウ/コルト・ソーコム。桜流に通う生徒にして、異能管轄組織「World saver」の異能者。
手際よく着替えた後、どさっと椅子に座る。
目の前に据え付けたPCを起動し、今日のブログを更新するべくキーボードを引き出す。
ふと、久しぶりに自分の過去の日記が読みたくなった。
自身のブログを開き、過去の記事から適当に漁って読んでみる。
【10/3…今日は久しぶりの大規模戦だ。随分やってない気がするから、すごく楽しみです!wktk
【5/24…今日は科学部で実験!美味しいタンポポコーヒーを作るはずが…
 塩を入れすぎたせいで超まずくなった。今も頭痛がしますorz】
【3/7…休みだー!というわけで、今日はFPSに従事したいと思います〜ノシ】
自分の生活ぶりが赤裸々につづってあるのを見ると、その当時の気分を思い出してとても懐かしくなる。
そのまましばらく読み返していると、ふとある一日の記事を見つける。
「…あぁ」
内容を見て、すぐにその日のことを思い出した。
【死にたい】
ただ一文だけ綴られたその文字は、しかし彼にとっては無数の意味を持つ一言。



―*―*―*―*―*―*―


それは、今から数年前の出来事。
まだ異能なんてものを知らない彼らは、3人でよくつるんでいた。
「なあなあ、次何する?」
スマブラやろうぜスマブラ!俺練習したいキャラいるんだよ〜」
「えー、---弱いしなぁ…それより、僕ドラクエでレベル上げたいんだよなぁ」
和気藹々と喋るのは、幼き日のセツとソウ、そしてターミナル。
普段から仲のよき三人は、妙な因果から揃いも揃って「異能」に関する事象へと巻き込まれることとなった。


突然、自分の家に政府の人間と名乗る人物が尋ねてきた。
その人間から、ソウは衝撃の一言を告げられる。
「---くん、唐突な物言いになってしまうが、君は人外の存在だ」
人外、というのは、今になって言えば全く筋違いの表現だっただろう。
しかし、その一言はまだ幼いソウの心を抉る決定打になっていた。
その日から、そのときの出来事を知らない人間を除き、周囲の状況は変わってしまった。
「このっ、バケモノ!今すぐ……今すぐ出ていけぇ!!」
人外と告げられたその日に、彼は実の親に根拠もない理由でバケモノと揶揄された。
半狂乱状態に陥った親には何を言っても無駄だと、ソウは幼心ながら悟ってしまう。
家を出よう、とその時決意した。
そして、その当時から更新を続けていたブログに、最後に四文字だけ、一言だけ書き残す。
親に見切られた、その事実を引きずりながら、ソウは当てもなく家を出た。


それから数日後、ソウはターミナルの家に居候をしていた。
彼もまた、政府の人間に人外と告げられた仲間であったのは、少し複雑であるが。
さらに数週間が経ったある日、ターミナルの家に再度政府の人間がやってきた。
二人揃って顔を出すと、そこには失意の表情を浮かべたセツもいた。
「君達を、政府命令によって保護することになった。さぁ、簡単に荷物を纏めてきてくれ」
至極淡白な物言いだったが、ソウにはなんとなく、それが救済の言葉に聞こえた。


―*―*―*―*―*―*―


「俺は、人だ」
幼い頃に、最後に親に出会ったときに言い放った、最後の言葉。
それをなんともなしに口にだし、ソウは机に突っ伏す。


それから少し後、ソウ達は「過激派」と比喩される組織へと加勢した。
異能と呼ばれる力を操る特訓を受け、命ぜられるまま作戦を遂行し、疲れをいやすために眠った。
苦もなく淡々とそれをこなすだけの、自分にとって至極当たり前となってしまったその行為。
それに新たな光を与えてくれたのは、現セイバーの総帥アストレアだった。


彼は、世界の均衡を守るという崇高な大儀の元戦っていた。
ただ戦い、勝利だけを求める過激派とは違うその姿勢に、ソウ達は賛同する。
そして彼らは、調和派へと寝返った。
アストレアと同じ大儀を背負い、彼の大儀を助けるべく。
自分達のように、心に傷を負うものをこれ以上増やさないために。
自分のように、悲しい思いをさせないように。


異能者達が、人間たちが、平等に笑える世界を作るために。



「おーい、本返しにきたぞー」
ふと、玄関から親友の声がして、ソウはそちらへと歩みを向けた。
自分達が争わない世界になるには、もう少しかかるだろう。


その間だけはせめて、何もない平和な時間を謳歌したい。



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終わりおーわりっ!
本編では一貫して影の薄いソウですが、彼もきちんと明確な目的がある上で
セツやユウたちに協力してるんです。
幼い頃に心に負った傷を抱えながら、それでも気丈に心から笑う。
それはおそらく、ソウ自身にしかできない芸当なのです。


どうでもいい話ですが、最後に尋ねてきた親友というのはセツのことですw
別に特に意味なんてありませんがね!
では、今回はここまで。
またあいませうー ノシ