コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

ナイツロード1章3話、改訂版ですー。

こちらは、説明等や矛盾点などを自分なりに解消した
ナイツロードの正規版となります。
改訂前も残しておきますが、なるべくこちらを見たほうがいいと思われますw


*********


「侵入者を確認!機械兵A部隊は侵入者の殲滅!のこるB、C、Dチームは各ポイントの防衛に…」
鳴り響く警報。次々と破壊される機械兵。その只中をかける2つの影。
「くそ!これじゃ、目的のものがどこにあるのかわからねえ!」
不釣り合いに大きい警報が鳴り倒しているため、ビットも声を荒げる。


デルタは、今日の早朝に受けたブリーフィングを思い出す。
「…研究施設、ですか」
「ええ。依頼人の名前は『キー』。内容は『施設内で研究されている人体強化装置の奪取』となっています」
デルタとビットが立つ前で、用紙をすらすらと読み上げるのは、デルタたちが所属する傭兵団「ナイツロード」の首領
「レッドリガ」。前髪に隠れた目元と不敵な態度で、相手に詮索の隙を与えない人物でもある。
「今回の任務は効率を上げるため、二人には別行動をとっていただきます。ビット君は基地周辺の偵察、デルタ君は
基地についてできうる限り情報を集めること。いいですか?」
「「はい」」


そうして今回の任務に就いた二人だったが、自体は予想よりも早く進行した。
二人が行動を開始してすぐ、ビットから奇襲を受けたという旨の連絡が届いたのだ。
理由は明白。警備を担当していたのが、「武装を感知して攻撃してくる」機能が付いた、「機械兵」だったからだ。
戦闘を前提とした武装プランで飛び込んだせいであっさり感知されてしまい、やむなく戦闘になったのだ。

「デルタ!こいつらの戦力とかこう、その辺の情報はつかんでねえのか?!」
「ないにきまってるじゃん!ボクはあくまでも、ここの近辺の情報をしらべてただけなんだよ?!」
「くそ、これじゃ本末転倒じゃねえか!…デルタ!2手にわかれるぞ!別々に探したほうが早い!」
「わかった!」
承諾の声で、左右に分かれた2人だった。


硬い足音を鳴り響かせ、ビットは長い廊下をひたすらに走る。追手の機械兵に向け、鉛の弾をばらまく。
しかし、次に引き金を引いたときにでたのは、カチリという音。つまり、残弾が切れた音だけが出た。
「げっ、こんなとこでかよ?!」
あわてたが、すぐに装填してあったマガジンを手際よく抜き取り、機械兵に投郷。
着弾すると同時にマガジンに接着してあった小型爆弾が点火。機械兵の軍勢をを吹き飛ばす。
確認したビットは自分の握る拳銃に新しいマガジンを装填し、先を急いだ。


大部屋に辿りついたデルタは、パッと見10機ぐらいの機械兵と対峙していた。
「こんなに厳重ってことは、目的の物もここに…?」
思考をめぐらすデルタに機械兵が襲いかかる。気付いたデルタはセイバーを振り、一掃する。
「あーもう!考える時間もくれないんだから…」
左腕に装備した武器格納用多目的ラック「ウエポンラック・ブレスレット」、通称ウェポンブレスにセイバーをしまいこみ、
裏路地の時と同じく全身に弱い力を込める。もう一度女に転換したデルタは、ウエポンブレスから別の武器をとりだす。
実体の刃がついたダガーを逆手持ちで両手に装備。そのまま高く跳躍。
体型がかわれば当然体重も変わる。男の時より身軽になったデルタは、忍者のような身のこなしで
機械兵3体の胴体を切断。その勢いでより速い前ジャンプで1体を蹴り飛ばし、続けざまに投げつけたダガー
1体を貫く。新たなダガーを取り出し、2本のダガーを柄の部分で連結。ふりかぶって思い切り
「はああああああ!」
両刃をブン投げる。ブーメランのように唸るダガーが、追跡装置がついたかのように残る機械兵をすべて
切り裂いた。
戻ってきたダガーをウエポンブレスにしまい、みたび能力を使用した後、あらためて室内をみまわす。
すこし調べると、小さなデスクに紙切れが数枚、放置されていた。
「……ん?なんだろこれ」
落ちていた紙切れをひろい、確認するデルタ。
「グレイヴ・パスキューリング…。これが依頼の品なのかな?」
どうやら、グレイヴ・パスキューリングという装備(らしきもの)の設計図だった。なんとなく、目を通す。
「……はあ、さっぱりわかんないや…」
能力増幅がどうとか、サイ・ブースターのしくみがああとかがびっっしり書かれていて、
専門的なことに疎いデルタにはさっぱりだった。
(そういえば、依頼書にもリングがどうとかかいてたっけ?じゃあこれで…)
「ビンゴ、だね」
口元に怪しい笑みを浮かべたデルタは、再び捜索のため走りだした。


「ちい、くそ!無線がつながんねえ!」
ダクトに身をひそめるぜいぜい息の荒いビットは、色々と最悪の状況い陥っていた。
特殊な電磁パルスのせいで、デルタとの連絡がつかないうえ、捜索に必死だったので迷路のような建物の中で
迷ってしまい、あげくレイソードを使うだけの体力もつきてしまっていた。
軽く絶望していると、なにかのバイブがなっていることに気付く。
「…携帯?」
とりあえずでてみる。すると
『ビット!きこえる?!』
デルタの声だった。驚いたというより、安堵感にみまわれた。
話をきくと、依頼の品がどんなものかが特定できたらしく、連絡をとろうとしたらできなかった
というところまでは、ビットとおなじだった。だが彼は、使用している無線が携帯だったため、もしかすればとおもい
この回線をつかったらしい。
『よかった、ビットが無事で』
「こんくらいで俺が死ぬかよ!」
漫才のようにツッコミをいれるビットであった。