コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

ナイツロード1章第5話、改訂版です

こちらは、説明などや矛盾点を自分なりに解消した
ナイツロードの正規版となります。
1章3話同様、こちらを読んだほうがよいかと思われますw


*********


「うああああああ!!」
血迷ったかのように、機械兵に突撃するデルタ。ものも言わず、ガトリングを構えて粒子拡散装置を駆動させる機械兵。
刹那ーーーー機械兵のガトリングが、切り裂かれていた。
明らかに困惑する機械兵。そのうちの1機の胴体を、なにかの刃が貫いた。機械兵が振り返る。
その先に、2本のダガーを構えたデルタが立っていた。
得意気な顔で、機械兵の方を向いている。
「ふふっ、おどろいた?
君たちがつけてるその装置は、粒子兵装の粒子を分散する装置…つまり、バリアじゃない。
だから、鉄で…実体でできたボクのダガーも通ったわけさ。…もっとも、粒子で切れ味を高めていたから、いつもよりは
切れ味落ちたけどね。それと、もうひとつ……」
こんどは、無効化されるはずのパーティクルセイバーに持ち替えた。その刀身は、いつもより深く、濃い青にそまっている。
瞬間、機械兵の体を粒子が駆け抜け、上下に両断した。
「分散するっていっても、その量には限界がある。だから、その質量を超える粒子で刀身を形成すれば、粒子攻撃でも通るわけさ」
説明が終わると同時に、両断された機械兵は爆散した。
「さて、早く依頼品をーーー」
その声を遮るかのような、大音量の咆哮。
「うわあああ!……なんだ?!」
続く爆音、振動。デルタもバランスを崩し
「ぶへ!」
派手にすっころんだ。


内壁は無残に引き裂かれ、床には吹き飛んだ機械兵の残骸。
一言でこの部屋の情景を例えるなら、地獄。
むしろ、それ以外に部屋内の状況を伝えられる言葉がないくらいだった。
そんな部屋の中央に、仁王立ちする獣のシルエット。
グルルルル、と威嚇するかのように唸り声をあげ、鋭い牙をむく。
吹っ飛んだ入口から、また複数体の機械兵がはいりこんでくる。
「グウウウ………ゴオアアアアアアあああ!!!!」
今一度、咆哮があがった。




暗がりの中、その男は机に足を乗せて座っていた。
その前に、音も無く何者かが着地する。
「ミュー様……ご報告があります」
「なんだ」
「…グレイヴ・パスキューリングを、何者かに強奪されてしまいました」
その報告に何を言うでもなく、男、ミューは椅子に背を預ける。
「被害状況は」
「はっ。…残念ながら、あの場に駐屯していた大多数が駆逐されました。遺憾ではありますが、あそこは破棄したほうが、よろしいかと」
「そうか。……なら破棄だ。とっととしろ」
「は、はい!失礼いたしますっ」
いそいで謝罪し、だばだばと消えていった。
その場に一人残った男が、口元に薄ら笑いを浮かべた。
「…よくやったとほめてやるよ、命知らずども。…………けどな」
それ以上は男が口を閉ざしてしまい、言葉は続かなかった。