コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

しんっ、れんっ、さいいぃぃぃぃぃっ!

きらめぇくぅよぉー、うーたーごーえーはぁエーンドレェース…
あなたーだーけにぃー…ささぐぅえいえーんのちぃーかいぃー!
ってことでちっはぁーす、ご機嫌調子のコネクトにごっざいまーす。


今回歌った曲:武装神姫「Install x Dream」


さてさて、今回よりささやかな新プロジェクトとして、新小説の連載を開始いたします!
といっても連載と呼べるほど頻繁な更新はしない予定で、あくまでも「ただ続いてるだけの小説」になる予定です。
まぁ、状況によっては頻繁に更新するかもですがね!(キリッ


*********


武装神姫 The Tempest



第1話「紫電参上!出会いは半年前」



「……スター…………マスター……」
「ぬぅ…………」
小鳥のさえずりと聞き間違うかのような透明な声が、少年の聴覚を刺激する。優しい声によって少年は目を覚まし、
寝ぼけた眼をゆっくりと開いてゆく。
「……あ、おはようございます、マスター」
目を開けてすぐに飛び込んできたのは、朝日を背に受けてまぶしく輝く少女だった。
が、その体躯は常人ではとても考えられない小ささだ。
「……ぁふあ、おはよ」
上半身を起こしてすぐに大あくびをかましながら、少年は顔のあった場所のすぐ横に立つ、
全高15cmほどの小さな人形のほうを見やった。
人形――のような人間に似た物体は、主を見上げたあと、赤い目を細めてはにかむ。





西暦2036年
第三次世界大戦もなく、宇宙人の襲来もなかった、
2011年現代からつながる当たり前の未来。
その世界では、あるロボットが日常的に活躍していた。
"心と感情"を持ち、最も人々の近くにいる存在。
多様な道具・機構を換装し、オーナーを補佐するパートナー。


全長15cmの、小さくて頼れるフィギュア型ロボ。
人はそれを、「神姫」と呼んだ。


―*―*―*―*―*―*―


少年―――名を節也という彼が、現在のパートナーである神姫とであったのは、
もう半年前の話になる。


当時中学3年生で、すでに私立校に合格して暇をもてあましていた節也は、その日なんとなく町を
ぶらついてみた。ほとんどあてもなく、目的もない本当のぶらつきだったが、それでも暇をつぶすことに
意義があると考えていた節也にはそんなことも有意義に感じられる。
「……ふあぁ、暇だー……」
通りのど真ん中で大あくびをかましながらぶらぶら歩くこと数十分。通りの角に立つ神姫系アイテム専門店の前にできた
行列の中に、節也は知己の背中を発見した。たっぷり数秒間「何故ここに?」という疑問を吟味した後、
埒が明かないと結論付けてその背中に話しかけた。
「……勇人?なんでここにいるんだよ」
勇人、と呼ばれた少年が、節也の声に反応してか勢いよく振り向いた。次いで「よお節也!」と
元気ハツラツの声色で挨拶を返してくる。
調子狂うなぁ、と内心で考えながらも、しゅぴっと右手を上げて応答する。そのまま勇人の横に並んで、
(主に理由に関する)会話をするべく口を開いた。
「なぁ、これなんの福引だ?」
「これか?……聞いて驚け、なんと神姫福引開催中なのだ!!」
神姫というキーワードに、しかし節也はリアクションを返さなかった。
節也はもともと、あまりそういった類のアイテムに興味を示すことは少ない。まして少女型のフィギュアなど、
と心中でかぶりを振る。が、ここで無反応では会話が続かない。どうにか言葉を取捨選択し、
少々あわて気味に返事を返した。
「……へぇ、神姫か。で、一等は?」
無関心丸出しの言葉だったが、それでも勇人は動じた様子も見せなかった。元来節也がそういう性格なのを
知った上での会話なので、特段珍しいことではないのだ。それをいまさらながら思い出しつつ、勇人は
「アレアレ」とショーケースを指差した。節也もならってケースの中を見る。
そこにいたのは、全高15cmほどの美少女を模した人形型ロボットだった。さまざまなタイプが所狭しと陳列されている中、
真正面に押し出されてでかでかとしたタグで「一等景品!」と示されていたのは、
薄紫色の髪の下で赤い瞳を輝かせる、不思議な雰囲気の神姫だった。
不覚にもその神姫に見とれている節也には興味を示さず、勇人はぺらぺらとしゃべり始める。
「あいつの名前は『アーンヴァルMk2テンペスタ』。最近発売されたばっかで、しかも特典つきという
超超豪華なおまけつきなんだぜ!……っていってもまぁ、俺が狙ってるのはあいつじゃないけどな」
最後につぶやかれた言葉に意識を引かれ、節也は体制を元に戻しながら尋ねてみた。
「……じゃあ、どれだ?」と聞くが先か動くが先か、おもむろに勇人が懐から何かを取り出した。
ぱらららっと広げられたのは、福引を開催している店が無料配布しているチラシらしい。
その中の一体を指差し、勇人は声高々に宣言した。
「俺のパートナーはただ一人!この天使型アーンヴァルMk2に決まっているだろう!!」
「……は、はぁ」としか反応できない節也など目もくれず、勇人はその魅力を熱く語りだした。
彼の悪い癖は、自分の趣向に合う品に関して徹底的なまでにはまり込んでしまうことである。
以前も趣向に合ったアイスクリームを見つけ、一週間連続でそこに通いつめた結果体調不良で欠席することがあったほどだ。
興味もない話をべらべらと喋り倒す勇人は放っておきながら、ふともう一度ショーケースの中に目線を通してみた。
するりとだけ確認するはずだったのだが、その目線はどうしても一等景品のところで停止してしまった。
自分のふがいなさにため息をつき、いまだ喋り倒している勇人に向けて声をかけた。
「……俺もやる」
「展開武装のココレットで……はっ?」
予想を大きく逸した言葉に、思わず勇人の口も停止した。静かになった今こそ好機と言わんばかりにその場を離れ、
行列(と言っても10人ほどだが)の最後尾に静かに立った。
「おーいおいおいおいおい!ちょ、ちょっとまて節也!」
直後、慌てふためきながら列を外れた勇人が、列の最後尾に並ぶ節也の前にさりげなく割り込みながらがっしと節也の方をつかんだ。
「せ、せ節也!」
「なんだよ」
至極あっさりとした口調で返したのが余計利いたのかは不明だが、勇人はさらに語勢を強めて節也にまくし立てる。
「おま、おまっ、正気かよ?あの……あの絶対に神姫になんて興味なさそうなお前が、お前が?!」
「少し黙れ」
ごす、と軽く足を踏んづけて黙らせた後、ぽりぽりと頭を掻きながら節也が口を開いた。
「……まぁ、たまにはこういうのもいいかな、って思っただけだ。別にお前みたいな理由じゃないから、その辺は安心しろ」
「…………いや、あぁその辺は心配してないけど……じゃなくてだな」
話が逸れかけたのを察知した勇人が、あわてて話の路線を元に戻す。
「俺が言ってるのは、なんでそんないきなり、ってことだよ」
「それはさっきも言ったとおりだ。たまにはこういうのもいいかな、と直感しただけだ」
友人がここまでギャップのある人物だとは予想だにしていなかった節也が、ため息混じりに返答する。
勇人のほうもどうにか納得したらしく、それ以上何か追及してくることはなかった。



順番がめぐって二人の番が近くなったころ。ふと思い出したように勇人が問いかけてきた。
「なぁ、節也はなんか狙ってるやつとかいるのか?」
「……まぁ、やるからにはぜひ一等でお願いしたいところだけどな。そんな漫画みたいなご都合主義みたいな展開
あるわけないしな」
だよなー、と苦笑する勇人にあわせ、節也もまた苦笑する。
(……マジで惚れたなんて、言える訳ないよなぁ)という、密かな本心は押し殺して。


「残念!またきてくれよー。……さて、兄ちゃんは何回やる?」
「無論、上限三回!!」
びしっと指を突きつけて豪語する勇人に、後ろから節也が「がんばれー」と心ない応援を送る。
「毎度あり!そんじゃ、すきなの三つ取ってくれ」
くじの方法は、いたってシンプルな紙くじだった。封をされた無数の紙切れの中から数枚を選び、封を切った紙の中に
書かれていた数字で当選かどうか決まるという、至極単純な仕組みだ。
紙切れを三枚掴み取った勇人が、一枚一枚を慎重にめくっていく。
「……くそっ!でも三等だぜおっちゃん!」
「おう、三等おめっとさん!ほれ、景品だ」
小さくガッツポーズを作る勇人に、店主の男性が小さな紙袋を渡した。神姫専門店というだけある中身なのだろうな、と
薄く考えながら、残り二枚に挑む勇人の背中を見つめる。


「くっそぉぉ、やっぱケチろうとするとダメだなぁ」
結局、残りの二枚ははずれだったらしい。詰まれたポケットティッシュ2箱を受け取りながら、勇人は節也のほうに向く。
「節也、俺この後ここで買い物するけど、お前も来るか?」
「……んー、まぁ後で考える」
「了解ー」
短いやり取りを交わした後、勇人は店舗の中に消えていった。いよいよ節也の番だ。
「兄ちゃん、さっきの子の知り合いかい?」
と、店のカウンターに立つと同時に店主が場違いな質問を投げかけてきた。特に拒む理由もないので、こくとうなずく。
「そうか……仇とってやれよ!」
「できるなら、ですね……三回お願いします」
「毎度!」
店主に代金の300円を渡した後、特に何を考えるでもなく適当に三枚を取り上げた。
二枚をカウンターに置き、一枚目を開封する。
「はずれか……」
見やすい字ではずれと書かれたくじを置き、二枚目に手を伸ばす。びりっと破いて開いたくじには、数字ではなく漢字が
書いてあった。すなわち―――


「…………特等?」
はて、一等二等ならまだわかる気がするが、特等というのは一体何なんだろうか?と考える暇もなく、半開きの口を
わななかせる店主が大声量で周囲に叫んだ。
「お、おぉーあたりぃーっ!!」
「……は?」
どこからか取り出したハンドベルをガランガランと豪快に鳴らしながら、店主がこれまた豪快に笑う。
「いやぁー、兄ちゃんは豪運の持ち主だ!特等景品として、ここに陳列している神姫の中から、どれでも好きなやつを
もっていっちまってくれ、この泥棒がーっ!」
店主が口にした言葉の羅列を理解するのに、軽く5秒はかかっていた。
周囲から沸き起こる歓声とブーイングでようやく目が覚めた節也は、改めて自分が出した賞の価値を悟った。
特等。すなわち、一等よりも高価な賞。
それを理解したとたん、今更のように心臓が早鐘を鳴らし始める。考えようによっては、自分はとんでもないものを
当てたのかもしれないという不安がそうさせているのか、はたまた―――。
いまだ周囲の喧騒沸き止まぬ中、節也はちらりとショーケースの中をのぞきこんだ。
自分がまさに一目惚れした神姫が、微動だもせず屹立している。一瞬、とりあえず悩みに悩んだ。
たった300円で、つい最近ロールアウトしたばかり(らしい)レア神姫なんかを頂戴していいのだろうか?
軽い罪悪感に声もなく苛まれていると、不意にどこからか響いた声がその罪悪感を掻き消した。
『私は、あなたと共にあるために生まれてきたのです』
はっとして周囲を見回すが、目に映るのはにこやか顔の店主と周囲で歓声を上げる行列の人間たち、そして
ショーケースの中に陳列された神姫たちだけだ。
が、節也には先ほどの声の主が誰なのか、痛いほどによくわかっていた。


「……じゃ、このテンペスタって奴を頂きます」


―*―*―*―*―*―


「……くっそぉー、うらやましいぞ節也!」
数十分後、何故か節也の家にお邪魔することになった勇人が愚痴をたらしながら併進していた。
彼の手には先ほどもらった小さな紙袋のほかにもうひとつ、大きな紙袋がぶら下がっている。
「でもさ、自分の金で神姫買えるんだったら、最初から買っとけばよかっただろ?」
傍から聞けばもっともな意見を、勇人は真っ向から切り捨てた。
「バカなことを!自身の運に賭けるってのは、男のロマンだろうが!そのロマンを体現したお前が言える言葉じゃない!」
「……まぁ、たしかに」
ドヤ顔を決め込む勇人を尻目に、節也は自身が手にぶら下げる紙袋を見つめる。
中に入っているのは、もちろんパッケージにつめられた新型神姫「アーンヴァルMk2テンペスタ」だ。ちなみにそれとは別に、
店頭サービスとして本来なら別途購入が必要な神姫用の充電台「クレイドル」がおまけで入っている(ちなみに
普通に店頭購入した勇人のほうにも入っている)。
おもむろに袋から神姫の箱を取り出し、まじまじと眺めてみた。
今は稼動停止状態なので当然動かないが、さながらその表情は眠り姫のように穏やかな表情を称えていた。
そのまましばらく箱の中を見つめていると、不意に勇人が喋りかけてきた。
「……お前、よっぽど気に入ったんだな、その神姫」
「へっ?!……あー、うん、まぁな」
唐突に話しかけられて、節也が若干飛び上がる。その反応を面白いと受け取ったのか、勇人からさらにからかいが
飛んできた。
「なぁ節也。お前、もしかしてそいつに惚れてる?」
「はぁ?……な、そんなわけないだろ」
表面上クールに振舞っては見たものの、実はその内心はかなりパニックだった。
(……やべぇ、もうばれた?!いや、少なくとも態度に不自然なとこはなかった!はず!それにまた聞かれても、
さっきみたいにさらっと返してやれば)
「おーい、節也ー」
「は、ほわぃっ!?」
思考が混乱した状態で声をかけられたせいで、さらに飛び上がってしまった。からかうのをやめた勇人が、
真剣みの増した表情で節也に問いかける。
「……えっと、俺たちは神姫持つの初めてだからさ。いろいろ準備が必要だろ?」
「あ……あぁ、そうだな」
「そこで、だ。今から節也の家に行くわけだけど、ついでだから専門家も呼ばないか?」
勇人の言葉が指す人物はすぐにわかった。次いで、確かにと唸る。
「……そう、だな。よし、呼んでみっか」





数十分後。節也の家で談笑をしていると、ぴんぽぴぽぴぽーん、とけたたましいレベルのチャイムが鳴り響いた。
誰がどんな形相で来訪したのかが正確に予想できることに苦笑しつつ、節也が応答に出た。
「はー」
「節也あぁぁぁぁぁぁぁあぁ俺ぁうれしいぞおおぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
鍵をはずすと同時に疾風のごとき勢いで扉を開き、中に転がり込んで節也の両肩をがっちりホールドして前後に
ぶんぶん揺らす人物こそ、二人が「神姫専門家」として慕う人物だった。名前を隆介という。
がくんがくんと揺らされた影響でふらつく節也を尻目に、次いで隆介がひざで勇人ににじり寄った。
「勇人………………俺は、俺はモオォォォォォレツにうれしいぞっっ!!」
がっちりと握りこぶしを作って力説する隆介の肩から、別の黒い影が地面に降り立つ。
ひざ立ちの状態から立ち上がったのは、まさしく神姫のほかなかった。
「久しゅうござる、節也殿、勇人殿」
礼儀正しく古めかしい口調で挨拶を述べた神姫の名は「レンゲ」。型番は「忍者型フブキ」。
節也たちよりもおよそ一年前から隆介のパートナーとなっている、仲間内では一番古参の神姫でもあった。
「おー、久しぶりだなレンゲ。元気か?」
混乱状態から回復した節也が、しゅぴっと手を上げて挨拶した。レンゲはそちらを向き、礼儀正しく腰を折る。
「お久しゅうございます、節也殿。拙者は主のおかげで、異常ありませぬ」
まるで古来の忍者がそのまま再現されたかのような口調が、隆介のツボにはまっているらしい。



レンゲのおかげで落ち着きを取り戻した隆介により、初めて神姫に触れる節也たちのために講習会が開かれることとなった。
神姫の基本的な成り立ちから始まり、歴史や起こった事柄などがいちいち説明され、本格的に起動開始するのは
結局午後5時近くとなってしまった。
「さて、まずは端末データと神姫を同期させるんだ。同期させないと、体内時計とかリンクする端末をいちいち手作業で
設定しなきゃならんからな」
「了解。んじゃ、俺は携帯でいいかな」
「なら俺も。……んでりゅー、次は?」
隆介のことをあだ名としてりゅーと呼ぶ勇人が、次を促す。確認した隆介が、データ同期を手早く完了させた。
「おし、これでデータ同期は完了。……んじゃ、次はマスター情報の登録だ。アイカメラセンサーにそれぞれ顔を
写してみてくれ」
隆介の指示に従い、二人は神姫の開いた目に自分の顔を写しこむ。登録完了を示す電子音が響いたのを確認した隆介が、
手早く次の支持を飛ばした。
「OK。じゃ、最後は名前だな」
「名前……っていうと、神姫のか?」
疑問に思ったことを節也が問う。はっきりとうなずいた隆介が、言葉を続けた。
「神姫には、個人個人で名前をつけることが推奨されている。型番で呼ぶと、同じ名前の連中が大量にいるから識別が
つきにくいんだよ」
「なるほど……んじゃ、いい名前つけてやんないとな」
「あぁ。世の中にゃ自分の神姫に汚物のような名前をつける連中とか普通にいやがるからなぁ……」
ここにはいない嫌悪の対象にそっと嫌悪を重ねてから、節也も名前を考え始めた。
つけてやるとすれば、その見た目にふさわしい名前がいいに決まっている。だが、武器の特性や性格もまだ手探りな状態で
どう名前をつけろというのだろうか?もしかしたら赤子に名前をつけるときもこんな感じなのかなぁ、と悶々考えていると。
「うし、決定!」という勇人の声が耳に届いた。まずい、茶化されると余計に集中できなくなる。
そう思った刹那、なんとなくオンにしておいたテレビから予想だにしなかった回答がもたらされた。
『……明日は、局地的に雷雨の可能性があります。雨対策にはお気をつけください』
それが天気予報だということはすぐにわかったが、節也の耳には別の言葉がこびりつく。
(……雷…………電撃……紫色、電撃……)
バチッ、とスパークに似たひらめきが走ったのは、まさにその直後だった。背もたれから体を奪い返し、
端末にスパパンと名前を打ち込む。
「……よし、決定!」
まさにベストタイミングと言えた。そのすぐ後、背後から少女の声が響いてきたのだから。
「……ふはーっ、はじめまして、マスター!」
「お……おぉー、動いたし喋ったあぁ!くぅー、感動っ!!」
次いで、勇人の感動交じりの声が響いてきた。女っ気のない家族構成だった勇人にはさぞでかい癒しだろうと思ったその直後、
かたん、という何かが動く音がした。
あわてて振り返ってみると、先ほどまでひざを曲げていた神姫が足を伸ばしたところだったらしい。クレイドルの上で
うーんと伸びをした後、初めて節也を真紅の瞳で射抜いた。
ショーケースで見たときと同じくらい―――否、それよりも美しく見えた。
とてもではないが、お世辞にも作り物だとは思えないくらいに透き通っている。まるで、本物のルビーをはめ込んだかのようだ。
そして伸びを終え、持ち上げられたその体躯も流麗な曲線を帯びている。すらりと伸びる手足は、それが作り物であることを
一瞬忘れさせてしまった。



「……はじめまして、マスター。私の名前は『紫電(しでん)』。以降、マスターのパートナーとして尽力します」
これが、節也と紫電の出会いだった。



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テンペスタ購入許可記念に書いてみたらものっそい速度で書きあがった件(・ω・`)


今回は第1話として出会った過去を描きましたが、次回からはいつもの日常(つまり半年後)となります。
次回からは新キャラとして
・ハイスピードトライク型アーク
・ビッグバイパー型リルビエート
・    同   ヴェルヴィエッタ
・山猫型アーティル
を登場させる予定です。全員が全員いっせいに登場するわけではないのでご了承を。
あーでも、第2話ではアークさんの登場は確実ですね。


それでは今回はここまで!フットンダ見て寝ますw
またあいませうー ノシ