コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

ラストスパート!(デュアルフェイス)

はいぼっくのぉしょーぉねぇーん、げんじっつをうたぁーえーぇぇー、
あんな風にっ、そーらーはとーべやしないけどっ!
ってことでこんちはー、来月中には何としてもデュアルフェイスを完結させたいコネクトですーw


最近、無念さのあまり予定している新連載小説(Δ、アポカリプス)のほかに新しい小説を作ろうかと
ド真剣に考えておりますw
内容としてはまだまだ決まっていないのですが、主人公とヒロインだけ決めておりますw
どんなのかはまた連載を決定したときにでも紹介しますー。気になるんですか?いやぁでもここカルカーロのページですしぃ。


さて、今回はついにラスト二話となったカルカーロの更新となります!
具体的には前回の冒頭でお話ししたように、オリジナル部分とダークハウンド7話後半をミックスしてお届けいたしますー。
あわよくば次回ともども今月中(30日まで)に完結させたいけど……


できるわきゃねーだろぉぉぉ!!!(御大将風に


*********


#07 鋼鉄の番人



振り落とされたのか、俺は。
なら、もう地面に激突でもして死んだはず。
それとも、残った意識がこれを見せているのか?


疑問を抱きつつ、俺はふわふわとおぼつかない体で遠くの闇を見据える。
どこまでも続く闇は、俺を飲み込もうと大口を開けているかのようだ。そこに飛び込んでしまえば、楽になれるのか?
そもそも、なぜ俺はこんなところに来たのだろうか。


彼を助ける気など、毛頭なかったのだろう?


俺の中に残る自我が、かすかにそう語りかける。


違う。
違う。俺は、彼を助けて、彼の力になるために来たんだ。


嘘はやめろ。
お前は、今すぐにでも楽になりたいのだろう?


なりたいさ。
でも、俺にはやることがある。
やり残したことだってある。
こんなところで、くたばるわけにはいかない。


強くそう念じると、ふと目の前の闇が遠ざかった。
代わりに見えたのは、その只中から光を放つ小さな―――


瞬間、俺の意識は光へと引きずり込まれた。


   ***


「……さい!……てくだ……」
誰かが俺を呼ぶ声。その声で、俺の意識は一気に覚醒した。
目を見開くと同時に全身の感覚が連鎖して接続されていき、現在俺がいる場所を知覚させる。
冷たいコンクリート製の床は、間違いなくビルの内部だということを示している。視界から見えたまばゆい照明の光も、
その感覚を裏付けるかのように光っている。
そして、俺をのぞき込む人影も。
「―――よかった、気が付いたんですね」
再び声。そのソプラノ声が、人影を女性だと気づかせた。
視界がはっきりしていくにつれ、その女性の容姿が明らかになっていく。
白い長髪の中から覗く、瞳の色は鮮やかな碧玉(へきぎょく)色。つややかな唇やなめらかな輪郭から、少なくとも
俺よりも年上の容姿を持っているらしい。だが、瞳の奥から覗く好奇心の色が、彼女の年をあいまいにする。
すこし見方を変えてみれば、俺よりも幼い少女のような風貌に変わる女性に向けて、俺は疑問を口にした。
「…………ここは?君は……誰?」
「あ……申し遅れました。私は『アイシャリア』。ここは雑居ビルの中ですよ」
地震と場所の紹介を簡単に終えた後、彼女は俺がここにいる経緯を教えてくれた。
「私は、ある目的のためにここを上っていたんです。でも、ここから先は何かに粉砕されて通れなくなってしまっていまして……。
どうしようかと立ち往生していたら、窓の外をあなたが落ちていたのが見えたんです」
「……つまり、助けてくれてたのか。お礼言わなきゃな」
そう口走ると、彼女はかぶりを振る。
「とんでもないです。……宇宙海賊として、人を助けるのは当然の責務です!」
―――ん?
今俺が聞いたのは、何かの錯覚だっただろうか?
いや、違う。彼女は確かに言った。自分のことを、宇宙海賊だと。
今や廃業寸前とも言われている宇宙海賊は、残っている連中が道楽で宇宙旅行をするための名義でしかない。
それを、彼女は――アイシャリアは堂々と言い張った。つまり、彼女は本物?
そして、その疑問とともに、俺はアイシャリアの正体を悟った。同時に、彼女の仲間であろう人物も。
「…………まさかアンタは、マークアハトの……?」
「え……あ、はい!どうして兄さんを知っているんですか?」
やはり。
この宇宙広しといえど、海賊家業を続けていそうな人間など数えるほどしかいない。まして、この場所に偶然居合わせる海賊など、
希少もいいところだ。
その情報から、彼の――アハトの連れだということはたやすく理解できた。彼は、確かにここにいるのだ。
無意識のうちに、安堵のため息が漏れる。一呼吸おいてから、彼女から噴出した疑問に回答する。
「俺は神宮寺コクト。……アハトさんの仲間の一人だ。もっとも、海賊じゃなくて、船の軍属な人間だけどな」
「……軍属で、兄さんの仲間?っあの、詳しく―――」
そこまで言いかけた彼女の口を、手を振ってつぐませる。
「…………無駄話は後に置いておいたほうがよさそうだな。突然だけど、アイシャリア」
「あ、アイシャで構いません。……なんですか?」
「ここまで来てるんなら聞く必要はないかもしれないけど……君は、戦える?」
俺の問いかけに帰ってきたのは、彼女が手に持った「ガンスラッシュゼロ」の風切り音だった。
両の手にゼロを握りしめ、殊勝な表情で口を開く。
「もちろんです。これでも私は、兄さんの右腕ですよ」
彼女の不敵な笑みに、俺も自然と笑む。可笑しいからではなく、頼もしき仲間を見つけた嬉しさで。
「―――上等」
つぶやくと同時に、眼前からは無数のダーカーと機甲種が這い出てきた。すべて「ダガン」「エル・ダガン」「スパルダンA」で
構成された、四脚機動部隊とでもいうべきか。
相手の戦力を逆算しながら、同時に先ほどの会話で得た情報をもとに、屋上まで上るすべを考える。
アイシャの言う通り、俺たちが立っているすぐ後ろは奈落の底へとつながっている。おそらくはあの超大型機甲種が破壊したのだろうが、
上に向けても吹き抜けが作られてしまった今、どっちにしろ昇る手段はつぶされたに等しいだろう。
階段はあるにはあったが、この分では残されているのも外付けのもの一つだけだろうか。
八方塞がりか―――そう思った直後、不意に脳裏にスパークが走った。
まだだ。まだ策を講じる手段はある。ダーカーに破壊されていなければ、あれが使えるはずだ。
「……アイシャ。今から俺の言うことを聞いてほしい」
「は……はい。」
了承を得たのを確認して、俺は一語一句を丁寧に発音して作戦を伝える。
伝え終わった後、不意にアイシャがクスッと笑った。
何かおかしなことがあったのだろうか?という疑問は、すぐに氷解することになる。
「……ふふっ、コクトさんは兄さんに似てますね」
「え……そう、か?」
「はい。無鉄砲なところとか、前衛を全部自分で担うところとか―――作戦のむちゃくちゃさとか」
的を射た答えが胸に突き刺さる。どうにも俺は、彼の影響で単純バカになっていたようだ。
まぁ、今ここでその恨みつらみをぶつけても詮無きことだ。今は、作戦を成功させる。
「……なら、作戦通りに頼む。死にたくなけりゃ、俺に従ってくれ!」
「はい。……不思議な感じです。こうしていると、まるで―――」
兄さんと一緒に戦っているみたい、というささやきは、聞かないでおいた。
「行くぞ!!」
俺の号令で、白黒の髪の剣士は同時に飛び出した。
俺はアルバグレイヴを、アイシャはガンスラッシュゼロを二本もって、迫りくる四脚エネミーを切り捨てつつ突き進む。
現在位置は、窓から見える視点の高さから推定して3階程度か。アイシャが落下中の俺を発見したことから類推するに、
彼女は俺よりも低い階層を進んでいたようだ。彼女が下にいてよかったと思いつつ、俺はアルバグレイヴを振る。




数十分と経たないうちに、ガレキをつたっていった俺たちは一回のロビーまでたどり着いた。
降り立つと同時に首を振って左右を確認し、残存する敵勢力がいないかを確認するが、どうやらすでにほとんどが
超大型機甲種に粉砕されていたようだ。内心でよかったと思いながら、目的のものを探す。
が、探すまでもなかったようだ。乗り捨てた場所はおおかた把握していたし、傷の部分がわかりやすいように
今回は赤い塗料で塗ってあったのだ。灰色の世界から、輝くルビーを見つけ出すのはさして困難ではなかった。
「……あった、あったぞアイシャ!」
降りてきた上を警戒していたアイシャを呼び、こちらに向かわせる。しかしその寸前、彼女の後方にスパルダンAが降り立つ。
瞬間、俺は体をひねってアルバグレイヴを投擲した。後方の音を察知していたらしいアイシャが状態を傾け、高速回転する
アルバグレイヴを紙一重といっても遜色ない絶妙のタイミングで回避して見せる。
そのまま見事にスパルダンAに激突し、両者あっけない音を立てて沈黙するのと同時に、アイシャがようやくこちらにつく。
「これですね」
「あぁ。……後ろに乗ってくれ。すぐに出ないと、いつ敵が降ってくるかわからない」
「はい」
俺がバイクにまたがると、アイシャはためらいなく後部の空きスペースにまたがった。その身のこなしたるや、もしかすると
チアキさえも軽く凌駕するほどかもしれない。
彼女は何者だろうか。先ほどから戦闘の際に背中で動めく鋭角的な触覚に似た羽も含めて、彼女にはまだ疑念が残る。
だが、あえて言及はしない。この状況下で下手なことを口走れば、よくて別行動の状況になるやもしれないのだ。
もしかしたら、屋上でゼクスと一戦交えるかもしれないのに、これ以上負担をもらいたくなかった。
そんな言い訳じみた考えを頭の中で一蹴し、アクセルを吹かしながらアイシャに告げる。
「いいか、かなりの強風だ。すぐに衝撃も来るから、俺にしっかりつかまっておけ!」
「はい、大丈夫です!兄さんもバイクに乗っていたので、ここは慣れています!」
彼がバイクに乗っているという話はついぞ聞いたことがない。どこかで調達したのだろうかと考えつつも、俺はバイクを発進させた。
ものの数秒でバイクは一気にビルを飛び出し、視界も開ける。外ではいまだダーカーと機甲種の戦いが続いているらしく、
そこかしこで戦火が上がっているのが確認できたが、のんきな感想を述べている場合ではなかった。
「いくぞ……掴まれぇっ!!」
ガオォォォン!!とUターンした相棒が一吼えし、次いでロケットのように車体が撃ち出される。急速なGを全身で感じつつ、
機体は――ひいては俺とアイシャは、先ほど脱出してきたビルの壁面に向けて疾走する。
正直不安がぬぐえなかったが、自分で提案した手前、発言には責任を持つべきだ。そんなことを考えながら、見つけた手ごろな
天然ジャンプ台を利用して、高く跳躍した。
「届けえぇぇぇぇぇっ!!」
願いがかなったのかは定かではないが、ともかく機体のタイヤは、無事にビルの壁面へと着地した。
同時にアクセルを吹かせば、後輪とともに回転する構造だった前輪が勢いよく回転し、機体をビルへと吸い付ける。
「いっけぇぇぇー!」
後ろから聞こえる、アイシャの悲鳴とも歓声とも取れない声を聴きながら、俺は相棒をビルの壁面に突き立て、壁を登り始めた。


 * * * * * * 


「オラオラオラオラオラああぁぁっ!!」
「ハアアァァァァァァァッ!!!」
同時に走り出した俺たちは、全く同じタイミングで二手に分かれた。立っていた場所から、俺は左に、ゼクスは右に走りこむ。
(まずは――下部砲台!)
目を付けたのは、威嚇射撃のために展開されていた大型のレーザー砲台だ。一番高い威力を持つ代わりに正面の少しの角度にしか
砲撃ができないが、その威力はビルの数十棟はまとめてぶち抜くほどだ。生身で当たったらぞっとしないが、幸いにも
そこまで照準精度は高くない。
「「おおぉぉぉぉぉぉっ!!」」
俺が裂帛の気合いを発するのと同時に、ゼクスも同じように叫んだ。予想できたことだが、狙う場所は同じだったようだ。
ズバサァッ!という斬撃音に次いで、ビッグヴァーダーの主砲4門はまとめて両断されてしまった。ゼクスの技は早いが、
攻撃速度だけで勝負するなら少なくとも負けることはない。
フォトンコーティングを施したこの「ザンバ」に―――
「切れないものなどぉ……あんまりないっ!!」
いつか聞いた武士を名乗る少年が口癖にしていたセリフを引用させてもらいながら、俺は側面砲台をつぶすために駆ける。
レーザー砲のすぐ横に配置されていた小型砲台は、纏めて横一文字にたたき切って進軍する。
昇降用と思しき突き出た段差に装備されていた砲台は間隔があったため、素早く武装を「アキシオン」に換装。
ガンモードに切り替えられた銃口から鉛の弾丸が飛び出し、一つ一つへ正確に穴を穿ち、撃破した。
直後、その上に配置されていた二連装砲台から射撃が飛んでくる。前転で回避しながら、武装を「ヤスミノコフ3000」に換装。
一丁ずつ両手にホールドし、そのまま鉛の弾丸をばらまく。高速で着弾した場所から大穴が穿たれ、瞬きの間に二連砲台3門がハチの巣に
なった。手薄になったその場所から乗艦用の段差を駆け上がる。
甲板のデッキに降り立つと同時に、眼前からも足音。顔を上げれば、そこには全く同じ体制で、まったく同じ動作をしたゼクスがいた。
「ち、ここでも同じか」
「ならば……ケリをつけよう!」
だん!とひときわ大きな音を鳴らし、俺たちは同時に飛び出した。狙いは、駆動し始めたコアのすぐ脇にある、火炎放射台と
その上にあるミサイルコンテナ!
一直線にコアの横を駆け抜け、コアが反応するその前に火炎放射器の前にたどり着いた。
ここまで来たならば、さらに時間を短縮せねばゼクスには勝てるまい。そう考えた俺は、両の手に「ザンバ」と「アキシオン」を
同時に持ち、二門ずつ並べられた4つの砲台に向け、鋼鉄の刃を振りおろした。
メギッ、バキャ!と小気味いい破砕音が、俺の聴覚を刺激する。
続けざまにその上にあった火炎放射器も壊して、一気にミサイルコンテナまで駆け上がった。
今にもその大口を開きそうな砲門めがけて、両手でしっかり保持したザンバを袈裟懸けに振りぬく。
あっけなく防護カバー、内部機構、装てんされていたミサイル、装填口がまとめて両断され、派手な爆砕の火花があたりを彩る。
「こいつでっ!」
「差をつけるっ!!」
同時に、反対側のミサイルコンテナを破壊していたゼクスが叫んだ。先ほどの爆発の際に発した光の量からみて、俺と
ゼクスの破壊スピードは全く同じらしい。
毒づくと同時に、破壊し終えた二つ目のミサイルコンテナから飛び降りる。すでに、残るはコアとなる人型兵器だけだ。
「うおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
「せああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
開いた機動兵器のコアカバーを駆け上がり、俺とゼクスはほぼ同時に、ザンバと刀をコアに叩き込んだ。
思考回路が混乱したのか、機動兵器が意味不明なエラーコードを発音しながら痙攣する。
「「くたばれ、このゲテモノぉぉっ!!」」
二人同時に、刃が突き刺さった場所から思いっきり振りぬく。同時にコアをたたき切り、抜け落ちた刃を近くに戻すと同時に、
ビッグヴァーダーは全身を爆炎で照らしながら、狭い屋上で轟沈した。


「さて……」
「やるか……?」
ボロボロになったビッグヴァーダーのデッキ上で、俺たちは再び構えをとる。しかしその直後、どこからか聞こえてくる音があった。


*********


終了ー!
いやー、まさか一日(お話まとめを含めると二日)で執筆完了するとは思いませんでしたw
まぁ、実は当初入れる予定だった古版11話の前半部分を削っているんですがね(オイ
い、いや、もともと最終話に入れる予定だったから問題ない!たぶん!!


今回はあえて細分化を行わず、二つの視点を一つずつ、というシンプルな形に収めておきました。
や、とくに理由はないんですが、こうでもしないと細分したらアハトパートが思いっきり短くなりそうなのでw
また、リメイク独自の要素として、アイシャとともにビルを駆け上る描写を追加いたしました。もっとも、昇るのは
最後の数行だけで、残りはコクトとアイシャリアの会話なんですけどねw


さて、今回はここまでにしておきますー。
これは……頑張れば30日までに完結するか?(できるわけない
それではまた次回ー ノシ