※本記事は、拙作「落ちこぼれの冒険者だけど、地上最強の生き物と共に最強の冒険者を目指すことになりました。(https://ncode.syosetu.com/n0068fc/)」にて出演した「魔物」達に関する設定をまとめたページとなります。
本編とは全く無関係な設定資料的な記事となりますので、本編が読みたい方は上記URLより小説ページへの移動をお願いします。
※本編に関する言及はありませんが、内容の都合上ネタバレに近いものを含んでいます。未見の方でこれから読む方はご注意ください。
***
更新履歴…
2018/12/02…
・冒頭部分に、魔物に関する基礎情報を追加しました。
・第2章に登場した魔物の情報を追加しました。
***
魔物とは…
「この世界」に満ちる超自然的なエネルギーである「魔力」を糧として生きる生物たちの総称。
通常の生命体との違いとして、魔力を精製する器官である「魔晶核」を有しているのが大きな特徴。
これが存在することで、魔物たちはある程度自由に魔力を使役することが可能。そのほか、植物系の魔物や無機物の体を持つ魔物などは、この魔晶核で生命活動を行なっている。
魔晶核の大きさで、行使できる魔力の総量が決まっており、強大な魔物たちは総じて体内に大きな魔晶核を有している。
また、魔晶核は魔力を取り込んだり放出することが可能な器官であり、討伐された魔物から取り出された魔晶核は、加工されて一部の道具の燃料機関として利用されている。
***
第1章…
・グラスラプトル (Grass Raptor)
(登場回:第1話)
二本の足と小さな手足を持つ「ラプトル」系の魔物。草原地帯を中心に生息しているが、狩りのために出向いているのかその他の地域でも見かけることが多い。
ラプトル系の中でも比較的スタンダードな種類であり、他のラプトル種にも共通する、発達した脚力が最大の特徴。その敏捷性で地形を問わず軽快に駆け回り、獲物を仕留めることを得意とする。
肉食であり、群れで狩りをすれば自分たちよりも大きな獲物を仕留めることもある。人間相手にも積極的に襲いかかることが多いため、冒険者組合でもよく討伐の依頼が張り出されており、比較的メジャーな魔物といえる。ただ、その凶暴性から脅威度は高く、討伐依頼を受注できるのは駆け出しから卒業した「銅」ランクからとなる。
ちなみに、ラプトル種の尻尾の肉は珍味として知られており、大衆酒場ではよく酒のつまみとして提供されている。
・ブラッドウルフ (Blood Wolf)
(登場回:第2話)
狼と酷似した体躯を持つ「ウルフ」系の魔物。森や岩場などを主な住処としており、小規模な群れを形成して生活する。
名前の通り、赤い体毛が最大の特徴。縄張り意識が非常に強く、外敵に対しては一切の容赦をしないという習性を持っており、「縄張りに近く外敵を威嚇するために、体毛が赤くなったのではないか」という学説は有名。
獰猛だが、その反面非常に利口。自分たちを守ってくれたり助けてくれるような、自分たちに対して益を与える存在を見極められるらしく、そういった存在に対しては仲間として接し、自分たちの群れに受け入れるという習性を持っている。
ちなみに、生傷が絶えないためか、傷の入っていない体毛(皮)は貴重品。染色剤では出せない鮮やかな色合いは各所で珍重されており、良質なものは貴族の間でも調度品として使われている。
・パニッシュ・レオーネ (Punishment Leone)
(登場回:第4話、第5話)
隆々とした四肢に立派な鬣を備える「レオーネ」系の魔物。
別名「コルシャの森の主」。その異名どおり、コルシャの森のごくわずかな地域にのみ、生息していることが確認されている。
人間を一飲みにできるほどの巨大な体躯と、背中付近から生える刃のように鋭い翼状の器官である「刃翼」が最大の特徴。刃翼には魔力を巡らせることが可能で、翼をはためかせて放つ切れ味の鋭い衝撃波を主な武器とする。
個体数の少なさと、高ランクの冒険者さえも歯牙にかけない圧倒的な強さから、詳しい生態は判明していない。レオーネ種の一体であり、同じ翼状の器官を備える「ウィングレオーネ」との類似点が指摘されているが、詳細は未だ解明されていない。
余談だが、過去には何度か討伐が達成された記録が残されている。その刃翼を素材にして作られた一振りの剣は、俗に言う「魔剣」に比肩するほどの性能を持っていたという。
***
第2章…
・ウィップラット(Whip Rat)
(登場回:第9話)
小さく丸い体躯と細く長い尾を有する「ラット」種の魔物。常に群れており、狭く薄暗いところに好んで生息するが、一部の種族は平原や森の中に縄張りを作ることもある。
通常のラット系魔物よりも太くしなやかな尾が本種の特徴であり、鞭のように相手へと打ち付けて攻撃ができるほか、そこに魔力を集中させることで、戦技とよく似た攻撃を繰り出すことができる。
ラット種に共通する特性として、雑食性であり、食べられるものならば見境なく餌にしようとする習性がある。時には食糧品を載せた馬車や、それに乗っていた人を襲うこともあるため、討伐依頼が絶えることはない。
ただ、雑食性ゆえか肉は不味く、他の素材もさほど有用性はないため、討伐依頼は冒険者の間でも「ハズレ依頼」と呼ばれている。
・シルトラビット(Shield Rabbit)
(登場回:第14話、第15話)
小柄な体躯と、引き摺るほどに長く垂れた耳を持つ「ラビット」種の魔物。森林地帯に多く生息するが、時たま平原などでも見かけられる。
ラビット種の魔物は、その大半が臆病な性格の持ち主だが、シルトラビットは例外的に非常に勇敢。外敵が危害を加えようとしているのを察知すると、「盾石」と呼ばれる額の宝石から障壁魔法を展開して、外敵から自分と仲間を守ろうとする習性がある。
ただし、明確な攻撃手段は持たないため、障壁魔法が破られると完全に無力化してしまう。その際には他のラビット種同様臆病になり、一目散に逃げるようになる。
なお、ラビット種の生息範囲は非常に広く、極端な環境の地域を除けば、世界各地に生息している。種によっては一般人でも比較的狩りやすく、なおかつその肉は他の魔物と比べてもそこそこに美味しいため、庶民の間では「ラビ肉」という安価なブランドとして親しまれている。
***
章ごとに更新。