コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

sword story エピソードZERO(更新番外編)

あてて…ども、コネクトだよ…いったたた。
いやね、日焼けのせいで背中が痛いいいいいい…
ヒリヒリするんだよねえ、毎年のことだけど、どうも慣れねえわww
(8/3の日記ww)

今回は、掲載を予定していた「sword story エピソードZERO」を掲載します。
まあ、ひつまb…ゲフン、暇つぶし程度なのでご了承を。


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「…被検体No,2、能力会得率34.502%」
「了解。今回の実験はこれで終了だ。各員、No,1の準備をしてくれ」
人里離れた林の中、小さいながらも美しく舗装された道の奥には、小さいとも大きいともいえない研究所があった。
「デルタ君、今日はこれでおしまいだ。出てもいいよ」
「………はい」
研究員の声にこたえるのは、カプセルの中の少年。
まだあどけなさの残る顔、青白い綺麗な髪。
彼こそ、あのデルタ本人である。


機械的な音を鳴らして開くドアの向こうから、デルタが入ってきた。
ブレイド、君の番だよ」
デルタの声にこたえる少年。冷えた鉄の如く漆黒に染まる髪。茶色がかった澄んだ瞳。
その少年、名をブレイ・アーサーと言った。
「分かった。デルタはどうだ?」
「なにが?」
「能力だよ。どのくらい習得できてるんだ?」
不満そうだが、そうではない。いつもの調子で、ブレイドが質問する。
「え〜っと、大体35%って、Drが言ってた。…それに、なんだろうか。性格まで変わってる気が…」
こちらもいつも通り、質問に答えるデルタ。
「そうだな、確かに変わってる。最初のころは、あれだけチャラけた性格だったのにな」
ブレイドの質問に『答える必要なんてないだろ』って言ってたっけ?はは、懐かしいなあ」
「ああ、最初は殴りたくなったもんだ」
どちらからでもなく、ふいに笑いだす二人。
「おっと、そろそろ実験がはじまるよ?いかなきゃ」
「ん、ああ、そうだな。じゃ、また…」
小さな挨拶を終え、部屋を出るブレイド。その背中をデルタは見送っていた。



「入ります」
一声かけて、ブレイドは部屋に入る。
「おお、来たか」
そえられた小奇麗な机の前に、人が座っている。
「Dr,オミクロン、『炎剣波動』の習得率はわかりますか?」
いつものように質問するブレイド。それにこたえるのはDr,オミクロン。後のキーと呼ばれる人物。
「うむ、確率は低いが今回の実験で完全なものに出来るやもしれん」
「わかりました。…準備は必要ないのですか?」
「ああ、君がデルタ君と話してる間にすべて終わったよ」
「…そうですか」
なんとなく落胆するブレイド氏。まあ彼のポリシーは時間厳守なので、落胆するのも当然かw
「よし、ではブレイド君は試験カプセルに入ってくれ。最終調整を行う」
「了解です」
短い会話を切り、二人は足早に研究室へ入って行った。



どのくらいまえだっけな?ボクが家出したのって…
…ああ、あのときだったっけ。誕生日の、あの日…
ボクは怒って、家を飛び出した。両親の静止も聞かずに…


ずっと、ずっと後悔している。多分、これからも忘れることはない、と思う。
母さん達を、自分のエゴに巻き込んだ。事実は変わらない。
―――本当なら、ボクが死ぬはずだったのに。違ったとしても、ボクは死ぬはずだったのに…
なんで、母さんたちが………………


窓際で頬杖をついて、窓の外をぽーっと見ているデルタ。
そのせいで、異変に気付くのにも遅れてしまった。
「……!!」
声を出すより先に体が動く。彼らを助けに走る。




「所長!みなさん!はやく実験を切り上げて、逃げて!!!」
突如響いたデルタの声に、一同が揃って振り向く。
「どうしたんだ、一体!」
「研究所に…火が!」
空気さえ凍りつく、一瞬の沈黙。事態を察知したオミクロンが慌てて指示を出す。
「じっ…実験切り上げ!ブレイド君を引き上げた後、総員研究所内より退避だ!急げ!!!」
指示を受け、研究員達は一斉に作業にかかっていく。


「所長、みんな行きました」
「わかった。我々もすぐに…」
言いかけたオミクロンの背で爆発。直撃を食らう。
「…所長?!」
ブレイドが駆け寄る。
「ぐっ…げほ!君たちは…早く脱出するんだ!」
走ろうとするブレイド。だが、オミクロンと助けられない悔しさのあまり、デルタが反論する。
「でもっ!所長を放ってなんか…」
「何度言えばわかる!!」
オミクロンの一喝が響く。その声は、まるで子を叱るかのようであった。
「お前たちは、私の実験体である以前に、家族なのだ!…これは私の不手際なのだよ。自らでケリはつける!」
戸惑うふたり。その背中を、オミクロンの声が押す。
「いけ!いかんかぁ!」
その声と同時に、三人は瓦礫に消えた。


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ふーっ、ここまでですね。
彼らの過去がわかったかと思います。
ちなみにこれは前篇ですw 後編は2バージョンに分けてお送りしますねw
ではまた ノシ