コネクトの雑記スペース

創作小説、オリキャラ設定などの雑な記事を取り扱うところです。

こんどこそ小説本編w

PSO2小説「カルカーロの戦士達」


#2 友人、そして仲間


「せいい……らあああっ!!!」
ダーカーの部隊を横一列になぎ払う。コネクトのもつ武器「ガンハチェット」はリーチこそ短いが、
グラインダーで強化してる分、その威力はランチャー一発のそれにも引けを取らない。
「アハトさん!」
「おおっ!!」
コネクトが呼びかけた直後、フォトンアーツ「レイジダンス」が飛び出す。
流星のごとき光を纏った剣の切っ先が、ダーカーの固まりに次々打ち込まれてゆく。
と、最後の一撃を決めるべく体重をかけたコネクトのもつ剣が、不意にその形を変えた。
刃の部分が縦に割れ、上下に展開する。その中央部、割れなかった根元の部分が、黄色く発光する。
「いけえっ!!」
コネクトの咆哮にのり、とどめの一撃である「銃弾」が放たれた。塊の一体に突き刺さり、
その体を四散させる。
これこそ、コネクトの最も得意とする兵装。銃と剣を組み合わせた特殊な武器「ガンスラッシュ」だ。
「そこおっ!!!」
と、フォトンアーツを繰り出し終えた矢先に、アハトの声が響く。ついで、何かが打ち出された音も。
ベイルアウト!頼みます!」
緊急脱出のコールを唱えてバック転で戦域を離脱。直後にダーカーの頭上で何かがはじけ、物体が
降り注ぐ。
それは着弾と同時に爆発を引き起こし、固まっていたはずのダーカーの集団をたちまち瓦解させた。
ランチャーのフォトンアーツ「クラスターバレット」、その2発目が打ち込まれる。
爆風の第2陣を受けて残存ダーカーが吹き飛ぶ。そこを見計らい、先ほどまで前線にいた少女「ルチア」が
パルチザンを叩きつける。2度。3度めのときに、穂先を深々と突き刺す。
「いっけえええええっ!!」
パルチザンフォトンアーツ「ピークアップスロー」で投げ飛ばされた敵が、もう一体に激突。
そろって昇天する。
「あめ、残りは?!」
前線の減り具合を見て、アハトがフォースの少女「あめゆぅ」に声をかける。
「……あと12体!いけるよ!」
残存ダーカーはあと12体。勝利は目前だ。
しかし、アハトもルチアも、遅れて参戦したコネクトさえもフォトン残量はまずいところにあった。
おそらく前線の二人は、先のフォトンアーツで残りも使い果たしただろう。
アハトは内心舌打ちしつつ、ランチャーを連続正射する。
だが、こちらも疲弊しており、まともに照準が合わない。歯を食いしばって、必死にあわせる。
そんな折、照準に移りこんでいた敵の一匹が、何者かの一薙ぎですっ飛んでいった。
何事かと目を照準から外す。
「すみません、遅くなってしまいました」
そこには、彼らの最後の仲間「神楽」が大剣を担いで屹立している姿があった。4人が胸をなでおろす。
「神楽、すまないが、あと12匹だ。いけるか?」
アハトが問うと、神楽は静かに頷く。
「ただ、単独ではすこし多すぎます。アハトさん、コネクトさん、援護を頼みます」
そういうと、コネクトがバックステップでアハトの横に立った。二人で了解の意を示す。
神楽はもう一度頷くと、ダーカーの軍に向かって駆けていった。視認したアハトはランチャーを、
コネクトは銃形態に変形させたハチェットをそれぞれ構える。
「……いきますっ!」
神楽が跳躍し、ダーカー軍のど真ん中に着地する。同時に、大剣を構え、水平回転切りの動作に入る。
一瞬の間の後、その場に烈風が巻き起こる。ソードのフォトンアーツ「ノヴァストライク」が
ダーカーたちを一斉にたたき上げた。
「食らえっ!」
「そこぉ!」
宙に浮いて身動きの取れないダーカーたちに向け、コネクトとアハトの連続射撃が殺到する。
コネクトの精密射撃で穴を穿たれ、アハトの広範囲爆破で何匹も消し飛ぶ。
「神楽さん!」
「わかった」
撃ちもらしたダーカーを神楽がもう一度たたき上げ、フォトンの回復したあめゆぅが
タリスと呼ばれる武器からカードを射出。打ち上げられたダーカーたちの頭上で停止させる。
「食らえ!ゼロ距離ぃ……ゾンデぇっ!!」
瞬間、カードが瞬いたかと思うと、そのカードから雷撃魔法のラ・ゾンデが飛びだした。
稲妻がダーカーの四肢をえぐる。
「はあああああっ!!」
真に身動きが取れなくなり、無防備に落下してくるダーカーを、ルチアのパルチザンが貫いて回る。




ザグン!と最後のダーカーに穴を穿ったと同時に、5人はその場にへたり込んだ。
「っはー…やってやったな!」
「やったねアハト!報酬増えるよ!」
「「「「おいやめろ」」」」
軽口で一しきり笑い飛ばした後、彼らの横にテレパイプが出現する。
《ダーカー部隊の撤退を確認。市街地戦メンバーは直ちに帰還してください》
エストカウンター兼オペレーターレベッカの声が聞こえる。どうやら、乗り切ったらしい。
「うーし、帰るぞお前らー」
「「「「了解ー」」」」
アハトを先頭に、5人はテレパイプへ飛び込んだ。






「神宮寺!神宮寺!…………はあ、またアイツは遅刻か」
ロロノア学園、朝のHR。今は出欠を取っているところだ。
と、前のトビラががららと押し開けられる。コクトがいた。
「すみません、私用で遅れてしまいました」
「…まあいいだろう。早く席に着きなさい」
先生に促され、座席に座る。と、横にいたリクウが話しかけてくる。
「長旅ごくろーさん」
「はいよ」
それだけを言い合い、そのまま黙り込んだ。あまり話すと先生に怒られる。
(……しかしまあ、よく誰にもばれないよな。俺がアークスだってこと……)
心中でそう呟きつつ、神宮寺コクトことコネクトは、1時間目の用意をし始めた。
カバンの中には、ホロディスプレイを消したリストバンドが潜んでいる。



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終わり終わりーw
スピンオフを書いてくださったということで、調子乗って2話目書き上げちゃいましたww
アハトさん、スピンオフ製作感謝ですー。